はじめに
2023年12月8日に、ヤマハからXSR125が発売されました。
2007年以降、ヤマハは日本国内で125ccのミッションバイクを販売していなかったため、約16年ぶりの新車販売となります。
このブランクを超えて、2023年末に「MT-125」「YZF-R125」「XSR125」を連続で試乗投入していることから、ヤマハの本気度が伝わります。
一方で、近年の国内バイク市場(特に125cc)の波乱に満ちています。
・コロナの密回避を受けて、バイクが移動手段として再評価された。
・125ccは中型/大型のおまけではなく、コンセプトを設定した選ばれる車種になった。
・物価高を理解して、高価格でも日本国内で購入してくれるユーザーが増えた。
今回は、私が購入したXSR125のメリット・デメリットを紹介します。
購入(買い替え)を検討されている方の参考になれば幸いです。
・XSR125のメリット/デメリット
・XSR125を購入する時の判断基準
車体の外観(第一印象)
このバイクを実際に目にした時の印象は
・デザインがクラシカルでかっこいい
・カラーリングがスカイブルー+ブラウンで鮮やか
・125ccとは思えないほど大きい
青い空と緑の草原に映えそうデザインに、見ているだけで心が躍ります♪
購入の判断ポイント(メリットとデメリット)
価格面
定価(税込):50万円を超える
「エントリーモデルである原付二種で50万円は高い!」という意見があります。
この背景にある意図と筆者の考えは次の通りです。
価格に対する意見 | 筆者の考え |
---|---|
原付二種にしては高性能すぎる 原付二種を買うのはお金に余裕がない人だ。 そんな人に、このバイクはオーバースペックで買い手で優しくない! | 「お金がないから原付二種」でなく、「目的と用途で選択した結果が原付二種」という人が増えています。 自分が必要とする性能のバイクを選びましょう。 |
50万円出せば中型バイクが買える この金額なら中古車だけでなく、新車の中型バイクも買える。 性能が劣り、高速道路が走行できない原付二種を購入するのはもったいない! | 様々な事情がありますが、自分が欲しいバイクを我慢して無理やり別のバイクを購入すると後悔します。 原付二種に拘らず中型バイクを選びましょう。 |
筆者の場合は、原付二種を選んだ理由は次の通りです。
・契約駐車場の制限で原付二種しか所有できない。
・バイク利用は、近場の移動がメインで、たまに日帰りや1泊の旅行がしたい。
・複数泊の旅行ならば、飛行機/電車などの交通機関を利用する。
・車でも高速道路は滅多に乗らないので、バイクで高速道路は乗りたくない!
車体面
車体サイズがフルサイズバイクと同等
XSR125は原付二種とは思えないほど、車体が大きいです。
それをイメージしていただくために、2つのバイクとサイズを比較してみます。
比較1:カワサキ Z125Pro(原付二種)
ホンダ GROMと並ぶ、代表的な原付二種 MTバイク
※筆者が2021〜2023年まで所有していたバイク
比較2:ホンダ CB400SF(中型バイク)
中型バイクの免許で使用される教習車
項目 | XSR125 | <比較1> Z125Pro | <比較2> CB400SF |
---|---|---|---|
全長 (mm) | 2,030 | 1,700(–330) | 2,131(+101) |
全幅 (mm) | 805 | 750( -55) | 750( ±0) |
全高 (mm) | 1,075 | 1005( -70) | 1,052( -32) |
車両重量 (kg) | 137 | 102( –35) | 207( +70) |
これを見ると、車体サイズはCB400SFを調整したイメージです。
つまり、XSR125のサイズは若干小さい中型バイクと考えた方が良いです。
高いシート高による足付き
車体サイズと同様に、シート高も比較します。
項目 | XSR125 | <比較1> Z125Pro | <比較2> CB400SF |
---|---|---|---|
シート高 (mm) | 810 | 780(-30) | 755(-55) |
これを見ると、CB400SF(教習車)がバイクに初めて乗ることを意識して設計されていることが分かります。
一方でXSR125は、乗る人を選ぶと言わざるを得ません。
つまり、大柄な人か、若干足つきが悪くても考え方と工夫で気にしないかです。
バイク紹介では、「両足がベタ付きしない=乗ってはいけないバイク」のような紹介がされています。
しかし、その考えだと大型バイクに乗れる人はどれだけいるのでしょうか?
バイクはオーダーメイド製品でないため、無理のない範囲で工夫しながら自分もバイクに合わせる心の余裕があれば、選択肢が広がると考えます。
ハンドルバーが広い
XSR125では、広めのハンドルバーが採用されています。
これにより、腕を広げてのゆったりとした姿勢をとることができます。
また、ハンドルが広ければ機材をマウントできる場所が増えます。
XSR125では水平が取れている場所が少なくとも4箇所あるので、ブレースを追加しなくても大丈夫です。
性能面
加速・高速走行での性能
XSR125に限らず、原付二種のバイク紹介(批判)の多くに「加速性能/高速走行が悪い」というのがあります。
もちろん、バイクは走るための製品なので加速性能や高速性能が優れていることに良いことです。
しかし、原付二種は高速道路での走行が禁止されているため、法定速度の上限は60km/hです。
(果たして、原付二種にレーシングマシンのような性能は必要でしょうか?)
XSR125はカフェレーサーのバイクというコンセプトですが、法律に則った範囲で最高の走行を体験できるように設計されています。
原付二種を購入するならこの点は理解・納得しないと、「物足りない」と思い続けてしまいます。
最後に 〜試乗して確認したいならレンタルしよう!〜
バイクを購入する時の情報収集はとても大事なことです。
しかし、どんなに情報を集めても、最後の判断基準は「運転してどう感じるか?」になります。
「百聞は一見に如かず」の言葉の通り、実際に乗って走行してみることが一番良い判断材料になります!
それを分かっているバイクメーカーも「レンタルサービス」を行なっています。
バイクは高価な買い物です。
デザイン、仕様、実車見物(跨り)を行なった最後の決め手として、お目当てのバイクをレンタルしてみてはいかがでしょうか?
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