AWS EC2インスタンスの料金プランと課金タイミング

スキルアップ

はじめに

AWSの料金プランは、初めて見る人にっては複雑に思えるでしょう。
その理由の1つは、料金プランの名称が聞き馴染みがないからだと考えています。

裏を返せは、プラン名称に慣れてしまえば理解が進むと捉えることができます。
そこで、AWS公式情報を元に、EC2インスタンスの料金プランを分かり易い言葉でま整理しました。

本記事は、2022年7月時点でのAWS公式情報に基づいて作成しています。
最新情報は、AWSの公式サイトをご確認ください。

EC2インスタンスの料金体系

オンデマンドインスタンス

オンデマンドインスタンスは、利用した分だけ支払う最も基本的な料金体系です。
料金は、コンピューティングキャパシティー利用時間(秒単位)に応じて発生します。

スポットインスタンス

スポットインスタンスは、AWSで余剰となっているリソースを利用者が入札する形式の料金体系です。
料金は、リソースの余剰度合いによって変化しますが、最大で90%割引になることもあります。

利用する場合は、まず最高入札価格を設定します。
リソース料金が最高入札価格を下回っている場合はスポットインスタンスを使用することができます。
ただし、リソース料金が最高入札価格を超えるインスタンスが中断されます
※インスタンスが中断する時は、2分前に通知されます

リザーブドインスタンス(Savings Plans)

リザーブドインスタンスは、1~3 年期間で一貫したコンピューティング使用量を契約する代わりに割引を行う料金体系です。
(いわゆる「長期契約割引」です)

リザーブドインスタンスは、さらに「スタンダード」と「コンバーティブル」の2タイプがあります。
この2つの主な違いは、割引率インスタンスタイプ等の交換可否マーケットプレイスでの販売可否です。

スタンダードコンバーティブル補足
割引率1 年:40%
3 年:60%
1 年:31%
3 年:54%
スタンダードの方が割引率が高い
インスタンスタイプ等の交換×購入時に想定していたスペックと
相違した場合の変更可否
マーケットプレイスでの販売×契約期間満了前にリソースが
不要となった場合の販売可否

【補足】専有ホスト(Dedicated Hosts)

専有ホストは、インスタンスが同じ物理サーバーに一貫してデプロイされ続けることを保証する利用形態です。
専有ホストを利用する主なメリットは2つあります。

ソフトウェアライセンスへの対策
ライセンス条項で利用可能性があるソケット数、コア数の上限が定められている場合

企業コンプライアンスへの対策
企業ルール等によって、複数社で共同利用するマルチテナントサーバーが許されない場合

EC2インスタンスのステータスと課金

EC2インスタンスは原則として利用した分だけ料金を支払います。
利用したとみなされるEC2インスタンスのステータスは次の通りです。

ステータス説明課金
pendingインスタンスはrunning 状態へ
移行準備中
なし
runningインスタンスは実行中あり
stoppingインスタンスは停止または休止へ
移行準備中
停止準備中:なし
休止準備中:あり
stoppedインスタンスはシャットダウン中なし
shutting-downインスタンスは削除準備中なし
terminatedインスタンスは完全に削除なし
リザーブドインスタンスの場合、契約期間内であれば全てのステータスで課金が発生する

最後に

EC2インスタンスの料金プランを簡単にまとめると、次の3つになります。
・秒単位で使った分だけ(オンデマンドインスタンス)
・長期契約で割引(リザーブドインスタンス)
・余剰リソースの競売(スポットインスタンス)

聞きなれない言葉に抵抗感を抱かずに、簡単な言葉に言い換えるクセをつけると理解が進みます。
みなさんも、是非「自分なりの言い換え」を考えてみてください。

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