はじめに
2022年時点においてクラウドサービスといえば、AWSとAzureの2つと言っても過言ではないしょう。
AWSはAmazonが、AzureはMicrosoftが提供しているサービスです。
この2つのクラウドサービスあれば、ほぼ全ての企業で、現在の利用しているオンプレミス環境をクラウド環境に移行することできるでしょう。
それでは、AWSとAzureのどちらを選べば良いでしょうか??
今回は、自分が勤務している会社でもクラウド移行を検討しており、両方の基礎資格を取得したトビネズミが、私なりの考えをお伝えしたいと思います。
<保有資格>
AWS :AWS認定 クラウドプラクティショナー
Azure:AZ-900 Microsoft Azure Fundamentals
サービス内容での比較
サービス内容、すなわちインフラ構築するときに利用する機能や料金を調査しました。
会社で調査した内容もあるため詳細は記載できませんが、結論としてはAWSとAzureにほとんど差はありませんでした。
少しだけポイントをお伝えすると、以下のような現行システムをクラウドへ移行する場合を想定しています。
・各システム(フロントエンド/バックエンド)は、順次クラウドへ移行する。
・一部システムはオンプレミスで継続利用するため、ハイブリットクラウドとして構築する。
かなりザックリした内容ですが、このポイントは多くのクラウド移行に当てはまると思います。
つまり、「みんながやりたいことは大体同じ」「AWSとAzureも、みんながやりたいことはできるように設計されている」ということなのです。
AWSとAzureはお互いを意識し合っているので、両方とも提供しているサービスの価格は大体同じになります。
もし、クラウドで構築したいインフラ基盤が、「世界で自分たち(またはごく一部)しか使わないアーキテクチャ」であれば話は別になります。
しかし、一般的なケースを考えると、サービス内容だけで比較して決めることは難しいと思われます。
2つのクラウドサービスの違いは?
管理画面の見やすさ
2021年に調査したとき、管理画面の日本語対応はAWSの方が進んでいました。
さらに付け加えるならば、Azureは日本語未対応のサービス画面もありました。
英語に慣れている人には全く問題ないでしょう。
しかし、英語に不慣れな人にとっては、慣れないAzure操作を慣れない英語で行うのはハードルが高いと思います。
ナレッジの量
WEBサイトや参考書(書籍)などの量を比較すると、AzureよりもAWSの方が多いように感じます。
むしろ、Azure関連のWEBサイトや参考書を見つける方が難しいとさえ感じています。
新しい領域へ挑戦するとき、先人が残したナレッジが大きな助けになります。
もちろん、両方とも公式サイトからナレッジを発信していますが、公式サイトにはない視点からのナレッジが問題を解決するヒントになる場合もあると思っています。
技術者の確保
ナレッジの量と呼応するように、技術者の数もAWSの方が多いと聞いています。
むしろ、Azureは記述者の確保が難しいとさえ聞いたことがあります。
根拠がない感覚論になってしまいますが、Azureは大手のSEベンダに対して普及活動をしているように感じます。
そのため、技術者の裾野が広がりきっていないように感じています。
これに対して、AWSは企業/個人をあまり意識せずに普及活動をしているように感じます。
そのため、初心者〜上級者とレベルは様々ですが、技術者の数自体は増えていると感じています。
結局、どちらがオススメなのか?
会社でクラウドを導入する場合
会社での導入を考える場合、選定の観点は大きく2つになります。
② 運用・保守が行えるか?
①はAWSとAzureで大差がないので、②を中心に考えることになります。
運用・保守を外部委託するならば、外部委託先が得意なサービスを選ぶと良いでしょう。
どんな企業にも得意/不得意があるので、まずは外部委託先の要望を聞いてみましょう。
運用・保守を自分たちで行うならば、ナレッジの豊富さで選ぶと良いでしょう。
運用・保守を行なっていれば、必ず「分からないこと」が出てきます。
この時に、調べても情報が見つからないのは致命的です。
したがって、個人的な見解は次の通りです。
・運用・保守を自分たちで行うならば、ナレッジが多いAWSを選択する
自分がクラウド技術を身につける場合
「会社でクラウドを導入する場合」に基づくと、私の予想では多くのクラウド導入ではAWSを選択すると思います。
それでは、Azureを学ぶことを無意味なのでしょうか?
私は、Azureを学ぶことにもメリットがあると思っています。
Azureは、ITの巨人 Microsoftが本気で取り組んでいるビジネスです。
普及させるための手段を必ず講じるでしょう。
さらに、1つ企業の独走は価格情報を招くので、市場に嫌われがちです。
(これを見越してMicrosoftが、AWSからAzureへ簡単に乗り換えられるサービスなんかも作るかもしれません)
現在でもAzure技術者の需要は少なからずあります。
希望的観測も含めていますが、これにプラスして将来にAzure盛り返したとき、希少価値が高い人材として評価をもらえる可能性があります。
したがって、個人的な見解は次の通りです。
・技術者不足の希少価値を狙うならば、Azureのスキルを磨く
最後に
AWSもAzureも、甲乙付け難い優れたクラウドサービスです。
ただし、サービスを提供する企業の方針や世の中に普及するタイミングの観点で考えるとAWSが1歩リードしていると考えています。
もちろん、どちらを選んでも失敗になる確率は低いでしょう。
ただ、悩み続けてクラウドを勉強に二の足を踏んでいるのではもったいないです。
本記事の内容も参考にしていただき、バシッと選んで最初の一歩を踏み出しましょう!
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